それでも相続した家を手放してよかったと思えた理由
「実家は、いつか使うかもしれない」
「売るのは親に申し訳ない気がする」
相続した不動産を前に、多くの人がそう思います。
私も、そうでした。
離婚と同時に始まった“相続不動産”の現実
岩手県内で、二人の子どもを育てながら暮らしています。
離婚後しばらくして、父が亡くなり、
空き家になった実家を相続することになりました。
正直なところ、
「今はそれどころじゃない」
それが本音でした。
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仕事と子育てで精一杯
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住宅ローンを組む余裕もない
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実家は市外、車で1時間以上
でも、相続は待ってくれません。
住まない家に、毎年かかるお金
最初の年は、「とりあえずそのまま」にしていました。
ところが現実は、
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固定資産税の納付書が届く
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冬前に水抜きが必要
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雪が積もれば近所から連絡
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雑草が伸びれば苦情
「住んでいない家」に、
時間もお金も気力も奪われていく感覚でした。
「いつか使うかも」は、来なかった
1年、2年と時間が経つにつれて、
実家に行く回数は減っていきました。
行くたびに思うのは、
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床がきしむ
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壁にヒビ
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寒くて、とても子どもを住まわせられない
「いつか住むかも」ではなく、
「もう住めない家になっている」
そう感じた瞬間がありました。
売ることへの罪悪感
一番つらかったのは、
**「売る=親を否定する気がした」**ことです。
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親が建てた家
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思い出が詰まった場所
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簡単に手放していいのか
何度も自問しました。
でも同時に、
このまま持ち続けることが、
自分と子どもを苦しめているとも感じていました。
相談して初めて分かった“選択肢”
思い切って、不動産会社に相談しました。
売ると決めていたわけではありません。
聞きたかったのは、
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今いくらくらいなのか
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売らないとどうなるのか
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修繕は必要なのか
そこで初めて、
「買取」という選択肢があることを知りました。
「この家、現状のままで大丈夫ですよ」
そう言われたとき、
肩の力が抜けたのを覚えています。
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リフォーム不要
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片付けも最低限
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内覧対応もほぼなし
正直、
もっと責められると思っていました。
でも実際は、
「よくここまで頑張りましたね」
そう言われた気がしました。
売ったあと、生活がどう変わったか
売却が終わって、
まず感じたのは 安心感 でした。
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固定資産税の心配がなくなった
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冬の除雪を考えなくていい
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電話が鳴るたびにドキッとしない
売却代金は、
子どもの教育費と、
今の住まいの将来資金に回しました。
「残さなかった」けど、「守れた」
実家という形は残りませんでした。
でも、
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子どもと向き合う余裕
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生活の安定
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将来への見通し
それらは、確実に守れました。
今では、
あのとき決断してよかった
心からそう思っています。
相続不動産で悩んでいる人へ
もし今、
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相続した家をどうするか決められない
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売ることに罪悪感がある
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誰にも相談できていない
そんな状態なら、
「話を聞いてもらうだけ」でも大丈夫です。
決断は、
相談したあとにすればいい。
最後に
相続不動産を売ることは、
逃げではありません。
**「これからの生活を守るための選択」**です。
あなたの状況に合った形は、
きっとあります。