相続不動産の“名義変更をしない”まま放置するとどうなる?リスクと正しい手続きガイド

皆様こんにちは、岩手県(盛岡市・滝沢市・矢巾町・紫波町・花巻市・北上市・金ヶ崎町・奥州市・一関市・その他エリア)で中古住宅の買取再販を行っている、さいはん本舗です。

今回は、相続相談の中でも特に多いお悩み、
「親が亡くなって不動産を相続したけれど、名義変更(相続登記)をしないまま数年経ってしまった…」
というケースをテーマに詳しく解説します。

相続登記は“義務ではない”と思われていた時代が長く続きました。そのため、岩手県内でも名義変更を行わずに親名義のまま何十年も放置されている不動産が非常に多く、売却や解体のタイミングになって初めて問題が発覚し、家族が大きく困ってしまうケースが後を絶ちません。

しかし、2024年からは 相続登記の義務化 がスタートし、これまで以上に放置のリスクが高くなっています。今回は、名義変更しないまま放置すると具体的に何が起きるのか?そしてどう対処すればいいのか?を詳しくまとめていきます。


◆1. 相続登記をしないと何が問題なのか?

「別に急がなくてもいいのでは?」
「家はそのまま空き家にしておくつもりだから、名義変更は不要」

そう考える方は少なくありません。しかし実際には、名義変更の放置は次のような問題を引き起こします。

●1-1. 売りたくても売れない

不動産を売却するためには、相続人名義の登記 が絶対に必要です。
親名義のままでは、売買契約は成立しません。

「売ろうとしたら、実は祖父の名義だった」
「登記簿上の所有者が亡くなって30年経っていた」

このように、売却の段階で初めて“凍結状態の土地”だと気づき、そこから膨大な手続きをしなければならなくなるケースが非常に多くあります。

●1-2. 相続人が増え、話し合いが困難に

名義変更しないまま時間が経てば経つほど、相続関係は複雑化します。

・相続人が亡くなる
・その配偶者や子どもが相続人として増える
・遺産分割協議の参加人数が増える

気づいたときには、相続人が10人以上に増えている ということも珍しくありません。

岩手県でも、山林や土地を相続したが何十年も放置された結果、どこに住んでいるかもわからない遠縁の親族に署名をもらわないと手続きが進まない…というケースが多発しています。

●1-3. 固定資産税の請求先が混乱する

名義が故人のままだと、市町村は固定資産税の送り先を特定できず、相続人の誰かが“代表して”支払っている状況が続いてしまいます。

しかし後から別の相続人が
「自分は払っていないから、負担した分を精算してほしい」
と言い出し、家族間のトラブルに発展することもあります。


◆2. 2024年4月から「相続登記の義務化」がスタート

相続登記の義務化により、次のルールが定められました。

●相続を知った日から 3年以内 に名義変更が必要
●正当な理由なく放置すると 過料(罰金) の対象

つまり、これまでのように「いつかでいいや」と考えて先延ばしにしてしまうと、法律上のペナルティが発生する時代になったということです。

特に、空き家が多い岩手県では相続登記が進んでいない物件が数多く存在し、今後、義務化に伴う相談が増えることが予想されます。


◆3. 名義変更放置でよく起きるトラブル実例

●3-1. 老朽化が進み、解体費だけがのしかかった

相続登記をしていなかったため売却できず、
気づけば屋根が崩れ、壁が傾き、買い手がつかない状態に…。

結局、家族が費用を出し合って 解体費150万円以上 を負担したという例があります。

●3-2. 相続人が20人に膨れ上がり、どうにもできない

「祖父の名義の家を売りたい」と相談が来ても、
・祖父
→父
→自分
と2代にわたり名義変更がされていないケースでは、相続人が大量に増えてしまいます。

全員の同意が必要となり、遠方・連絡不通の親族がいたために処分できず、空き家が荒れ放題になってしまった例もあります。

●3-3. 空き家が倒壊し、近隣から損害賠償請求

名義変更がされていないため所有者が曖昧で、責任の所在がはっきりせず、家族内で揉めた結果、問題解決に数年かかったケースも実際に存在します。


◆4. 名義変更を行うための必要手続き

名義変更の流れは次の通りです。

  1. 被相続人(亡くなった方)の戸籍を収集

  2. 相続人を確定

  3. 遺産分割協議書の作成

  4. 必要書類をまとめて法務局に提出

  5. 登記完了を待つ(通常1~2週間程度)

一見複雑に思えますが、早めに取り組めばスムーズです。
逆に、年数が経つほど戸籍が増え、収集が困難になり、書類も膨大になります。


◆5. 名義変更後、空き家をどうするか?

名義変更はゴールではなくスタートです。
その後の活用方法を決めることが、負担を減らす大きなポイントになります。

●売却する
●現状のまま買取に出す(家財残しOK)
●リフォームして住む
●賃貸活用する
●解体して土地として運用
●空き家バンクに登録

岩手県は自治体の支援制度も多く、活用次第で選択肢が大きく広がります。

特に、
“現状のまま買取” は、費用・手間を最小限にしたい相続者の方に最も支持されている方法です。


◆6. まとめ:相続登記は「資産を守るための第一歩」

名義変更をしないまま相続不動産を放置すると…

・売却できない
・相続人が増えて手続きが進まない
・固定資産税の負担が増える
・解体費や管理費がかさむ
・最終的に“誰も得しない”状態に陥る

これらの問題は、早めに名義変更を行うことで解決できます。

さいはん本舗では、
・相続登記前の相談
・名義変更後の不動産査定
・現状のままの買取
・家財残置OKの買取
なども承っています。

「名義変更していない家がある」
「空き家の管理が負担になっている」

そんな方は、どうぞお気軽にご相談ください。
あなたの状況に合わせ、最適な選択肢をご提案いたします。

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