皆様こんにちは、岩手県（盛岡市・滝沢市・矢巾町・紫波町・花巻市・北上市・金ヶ崎町・奥州市・一関市・その他エリア）で中古住宅の買取再販を行っている、さいはん本舗です。
相続した実家の名義を放置してしまう人は、全国的に非常に多いと言われています。特に岩手県のように、都心と比べて「実家を相続したあとも、そのまま空き家として置いておく」ケースが多い地域では、名義の変更が何年も、ひどい場合は数十年放置されていることも珍しくありません。しかし2024年、相続登記が義務化されたことにより、これまで“なんとなく先送り”にしていた名義問題が、突然避けられないものとなりました。
相続登記義務化とは、簡単に言えば「不動産を相続したら、3年以内に名義変更（登記）しないといけない」という法律です。従来は、名義を変えなくても罰則はありませんでした。そのため、親の名義のまま、祖父母の名義のまま、あるいは曽祖父の名義で止まっている家や土地が全国に多数存在していました。しかし、この“名義放置”が社会問題となり、各地で空き家や耕作放棄地が増え、管理者が不明で行政も手を付けられない物件が増加したことから、義務化へと踏み切ったわけです。
名義を放置すると生じる問題は、想像以上に深刻です。まず、相続人が複数いる場合、誰が法的な所有者なのかが曖昧なままになり、売却・賃貸・解体ができなくなります。兄弟のうち一人が亡くなると、その配偶者や子どもも相続人に加わり、関係者が急増します。10人、15人と相続人が増えてしまうこともあります。こうなると、売りたいと思ったときに全員の合意を取り付けるのがほぼ不可能になり、“売れない不動産”へと変わってしまいます。
その結果、家は老朽化し、草木は伸び、近隣トラブルや倒壊リスクが高まり、最終的には「特定空家」に指定されることもあります。特定空家になると、固定資産税の軽減措置が外れ、税額が一気に跳ね上がり、さらに行政の指導対象となります。つまり名義を放置したことが、結果的に大きな負担となって返ってくるのです。
では、相続登記義務化後に具体的に何をすべきでしょうか。まずは「誰が相続したのか」を明確にすることが最優先です。法定相続人は戸籍で判断できますが、名義変更のためには、遺言書の有無や相続人全員の同意など、いくつかのステップを踏む必要があります。遺言書がある場合はその内容に沿って登記が行われ、遺言書がない場合は「遺産分割協議書」を作り、全員の署名・押印が必要になります。この段階で揉めるケースが多いため、早い段階で話し合いの場を持つことが非常に重要です。
次に、不動産の現状を把握します。実家が空き家になっている場合、建物の状態、敷地の境界、設備の破損状況、雨漏りの有無などを確認しなければなりません。岩手県は寒冷地のため、冬場の凍結による配管の破損や、雪による屋根の劣化、湿気が原因の腐食など、他県より劣化が進みやすい条件があります。売却を考える場合は、家財の残存状況も査定に影響するため、「家財処分をどうするか」もあわせて検討が必要です。
名義変更が完了したら、次に考えるのは「使うか、売るか、残すか」という選択です。自分たちが住むのであれば、どの程度リフォームが必要か、冬の光熱費や維持費はどれぐらいか、暮らしやすい間取りか、将来の負担はどうかを検討します。一方、売却する場合は、仲介で高く売るか、買取で早く手放すか、解体して土地として売るかの判断が必要です。古い空き家の場合、建物を残した方がよいのか壊した方がよいのか、費用対効果を踏まえて検討することが欠かせません。
名義問題に手をつけると、多くの方が気づくのが「意外と早く売却したい」という感情です。理由は明確で、相続不動産は維持すればするほど費用と手間がかかるからです。固定資産税、火災保険、草刈り、除雪、劣化の進行…。遠方に住んでいると管理が追いつかず、精神的にも負担になります。「売る」という選択は、けっして冷たいものではなく、むしろ家を荒れさせず、次に使う人へつなぐための前向きな判断と言えます。
さいはん本舗では、相続登記の相談、家の現況チェック、家財処分、迅速な買取査定まで、相続不動産に必要な工程をワンストップでサポートしています。「名義を放置していた」「家が荒れてしまった」「相続人が複数でどうすればよいか分からない」そんな状態からでも、問題を一つずつ整理し、最適な方法を一緒に考えていきます。
実家の名義放置は、時間が経つほど問題が大きくなるものです。登記義務化という法律の変更は、“後回しをやめるきっかけ”とも言えます。今、少しだけ動くだけで、将来の大きな負担を避けることができます。もし相続した家や土地の名義をどうすべきか迷っているなら、まずは現状の整理から始めてみましょう。
岩手県内（盛岡市・滝沢市・矢巾町・紫波町・花巻市・北上市・金ヶ崎町・奥州市・一関市・その他エリア）で相続した不動産の相談や売却、買取のご相談は、さいはん本舗までお気軽にお問い合わせください。