相続した空き家・空き地、まず何をすべき? ― 岩手県で後悔しない実践チェックリスト ―

皆様こんにちは、岩手県(盛岡市・滝沢市・矢巾町・紫波町・花巻市・北上市・金ヶ崎町・奥州市・一関市・その他エリア)で中古住宅の買取再販を行っている、さいはん本舗です。

相続で突然「家」や「土地」を引き継ぐことになったとき、多くの方が最初に悩むのは、「何から手をつければいいのかわからない」という点です。特に岩手県のように、都市部と郊外や農村部で不動産事情が大きく異なる地域では、相続直後の判断を誤ると、余計な費用や手間を抱えるリスクがあります。空き家・空き地の相続は、見た目以上に複雑で、名義、境界、家財、税金、管理、売却方法など、やるべきことが一気に押し寄せるため、誰でも不安になって当然です。

まず最優先で確認すべきなのが「名義」と「相続人」の状況です。相続不動産を売るにも貸すにも、名義が被相続人のままでは手続きが進みません。2024年からは相続登記が義務化され、3年以内に登記しないと過料の対象となります。岩手県内でも名義が数十年間放置され、売却や活用ができず、空き家が傷むだけというケースが増えています。登記事項証明書を取得し、誰が法定相続人なのか、共有にするのか単独相続にするのか、方向性を早めに整理することが、その後のトラブルを避ける第一歩です。

次に行うべきなのが、不動産の現状把握です。特に空き家の場合、外見がきれいでも内部が傷んでいたり、冬の凍結で水回りが壊れていたりすることがあります。岩手県は寒冷地のため、雪害や凍結による破損が多く、築年数が古い家ほどリスクが大きくなります。雨漏り、床の腐食、シロアリ被害、屋根の破損、電気や水道の状態など、売却にも管理にも影響する部分は必ず確認が必要です。また、境界標があるかどうか、道路にどのくらい接しているかといった土地の条件も、査定や売却価格に大きく関わります。特に郊外や農村部の土地では境界が曖昧なケースが多いため、この時点で現況を把握しておくことが重要です。

さらに見落とされがちなのが、固定資産税や維持費の負担です。空き家や空き地を持ち続けると、毎年の税金や除草、庭木の手入れ、冬の除雪など、管理コストが確実に発生します。遠方に住んでいる場合は管理の依頼費も必要になり、想像以上の費用がかかることも珍しくありません。保有コストを把握すると、「売るべきなのか」「残すべきなのか」「貸すべきなのか」という判断がしやすくなります。

大きな負担になるのが家財処分です。相続した家には、家具、家電、衣類、食器、書類、仏壇、貴金属など、多くの家財が残っています。一軒家からは軽トラック数台分の荷物が出ることも多く、量が多ければ処分費用も高額になります。最近は家財処分から買取、売却まで一括で対応する不動産会社も増えており、岩手県でも相談件数が増えています。家の状態を踏まえて最適な方法を選ぶことが、時間と費用の節約につながります。

相続不動産の最終的な方向性は、住む、売る、貸すの3つに分かれます。自分が住むのであればリフォーム費用の試算が必要です。売却したい場合は、仲介で高く売るのか、買取で早く現金化するのか、建物を残すのか解体するのかによって結果が大きく変わります。また、貸す場合は修繕の必要性や、管理の手間、地域の賃貸需要などを総合的に判断する必要があります。

最後に、相続不動産で後悔しないための初動の順番を整理します。

1 相続人と名義の確認
2 登記事項証明書の取得
3 相続登記の準備
4 家屋・土地・境界など現況調査
5 固定資産税・維持費の試算
6 家財処分の計画
7 売る・住む・貸すの方向性を決定
8 必要に応じて専門家へ相談

この順番を踏むことで、迷いや無駄を最小限に抑え、冷静に次のステップへ進むことができます。

相続不動産は、対応を先延ばしにすると傷みが進み、費用負担が増え、売却価格にも影響します。岩手県のような寒冷地では劣化の進み方も早いため、早めの対応が求められます。「どこから手をつければいいのか分からない」という方こそ、まずは現状把握と方向性の整理から始めましょう。本コラムが、あなたの相続不動産の悩みを解消し、最良の判断につながる手助けになれば幸いです。

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